2025/06/10
みなさんこんにちは!今から音楽を始めたい超・初心者のための新宿バンドサークル「おとかぞく」代表のひろです。
今回はギターがどんどん上達する人に見られるギターレッスンの受け方を特徴を7選にまとめてご説明させていただきます。
1.課題として出されたフレーズを延々と繰り返す
ギターだけでなく音楽における全ての楽器が上手くなる人というのは、同じフレーズをとにかく延々と繰り返し練習をするものです。
数十回、数百回は当たり前、時には数千回や数万回にのぼる回数をこなす人もいます。
逆にギターが上手くならない人というのは、同じフレーズの繰り返しにすぐに飽きてしまい、別のフレーズや練習に手を出そうとします。その結果、ちゃんと弾けないフレーズの課題が溜まっていく一方で、実力として身に着いていかないことが多いようです。
同じフレーズを繰り返せない人の特徴として、おそらくご本人としては沢山弾いているつもりなのだと感じます。
そういった場合には紙に正の字を書いたり、スマートフォンで無料のカウンターアプリを利用して、実際にそのフレーズを弾いた回数を数えていくと効果的です。
たくさん弾いたつもりでも実は5回くらいしか弾いていなかったりするので、カウンターを使って「絶対に100回弾くぞ!」という風に決めて取り掛かると練習回数を増やせます。
2.メトロノームを使う
ギターが上手くなる人の特徴として、やはりメトロノームを使用するということが挙げられます。
自分の感覚で何となく弾くのではなく、メトロノームに合わせてリズムをきっちりと理解し、正しい練習を繰り返します。
最初はなかなか上手に合わせられなかったメトロノームも自然と合わせられるようになり、最初はただ合わせるだけだったクリック音にもウラ拍を感じるようになり、やればやるほど違う世界が見えてきます。
メトロノームの合わせ方にも色々とあり、まずは最も簡単な4分の頭に合わせる方法、慣れてきたらテンポを半分にすることで目印を半分にしてみたり、それを表ではなく裏に合わせてみたり、やればやるほどメトロノーム練習の深さと効果に気付けます。
最終的には「メトロノームなしでは練習が出来ない!」と思えるくらいになる頃には、あなたのギターの実力は格段に上がっているはずです。
3.この練習は何の目的かを理解している
今やっている練習は何のためにやっているのか?これを理解している人、また考えられる人は上達が速いことは言うまでもありません。
ただラジオ体操のように時間になったらこの動きをするというのではなく、
・左手の指が開くようになるためにやっているのか?
・右手のピッキングの向きを理解するためなのか?
・フィンガリング力を上げるための筋トレなのか?
・リズム感を鍛えるためのトレーニングなのか?
・速弾きに繋がる脱力の練習なのか?
という風に練習の目的を理解することは非常に重要です。
講師から出される各課題の目的を理解していないと・・・
・脱力のための練習なのに力んでしまっている
・ピックの持ち方を矯正したいのに左手ばかりに意識がいっている
・リズム感を鍛える練習なのに無理に速く弾こうとする
など、全く意味がなくなってしまうだけでなく、悪い癖がついてしまう可能性もあります。
ギターにおける全ての練習法には「何を強化するための練習か?」という目的がはっきりとあるので、分からない場合は講師に聞いて理解することをお勧めします。
4.自分なりのアレンジをしない
ギターが上手くなる人のギターレッスンの受け方として、自分なりのアレンジをせず講師に教わった通りに練習するということが挙げられます。
最初は講師に言われた通りのことが出来なくても、それは講師も経験してきたことなので分かっています。それでも繰り返していると徐々に出来るようになってくるものです。
逆に、ギターが上手くならない人の特徴として、講師から教わったことを自分なりの解釈で勝手に変えてしまうということが挙げられます。
・オルタネイトストロークを教わったが、空振りがめんどくさいので省略してしまう
・メトロノームに合わせるよう言われたが、なかなか合わないのでメトロノームを止めてしまう
・速弾きには脱力が大事だと教わったが、とりあえず今の時点では力んでスピードを出せば良いと思ってしまう
・同じフレーズを弾いた回数をカウントするように言われたが、「まぁ正確に数える必要はない」と勝手に判断しカウントをやめてしまい、結果的に大した回数弾いていない
などなど、自分なりの解釈で勝手に練習法を変えてしまうとレッスンの意味がなくなってしまい、独学と同じ状態になってしまいます。
5.ミスに非常に敏感で、丁寧に練習をする
練習中にはミスをしても良いという考え方は非常に危険で、プロ・アマ問わずギターがどんどん上達する人は、練習中にも一切ミスをしないものです。
練習というのは「繰り返し行うことでその動きを体に染みつかせる」ことが目的なので、ミスを繰り返していると「ミスの動きが染み付いてしまう」のです。
例えば同じフレーズを5回練習したとして、4回は成功したけど1回はミスをした場合、4回分上手くなったと考える人は1回のミスを考慮に入れていません。
1回ミスをしたということは1回分間違った動きが染み付いた、またはミスのしかたが上手くなる練習をしてしまったということなので、実際には3回分しか上手くなっていないと考える方が良いでしょう。
5回練習して3回分しか上手くなっていないということは、5時間練習しても3時間分、5年練習しても3年分しか上手くなっていないということになります。
「まだギターが上手に弾けないからミスが起こっても当たり前」ではなく、「まだギターが上手に弾けないからこそ丁寧に完璧に弾く必要がある」のです。
例えば「5弦の3フレットを薬指で押さえて、ピッキングはダウンピッキングで、1音だけでいいので完璧な音を出してください」と言われれば、100人中100人がしっかりと準備をし、完璧な音を出せます。
しかしフレーズが続くとどんどんミスが増えてしまうのは、1つ1つの音に集中していないということが原因です。
1つ1つの音をしっかりと準備して完璧な音を出すぞ!という意識があれば絶対にミスは起こりませんし、その完璧に弾ける動きや指の使い方を繰り返してマスターしたいはずです。
しかし集中力の低い人やせっかちな性格の人はどうしても適当に次々と弾こうとしてミスが増え、結果的にミスをするための動きばかりが身に着いてしまうことになるのです。
私も30年以上ギターを弾いていますが、毎日練習を始める前に「今日ギターを始めた!」と思うようにしています。
30年も歴があると「これくらいは弾けるはずだ」という過信がつきまとい、謙虚な練習が出来なくなってしまいます。
なので「今日がギターを始めた初日」と思うことで、「まだこのフレーズは自分には弾けなくて当然。ゆっくり丁寧に完璧に練習しよう!」と自分に言い聞かせます。
この意識はギターだけでなく全ての楽器の上達において非常に重要です。
6.自分の日課に取り入れる
ギターの上達が速い人は、どんなフレーズや課題においても「1日で上手くならないことを知っている」ため、そのフレーズの練習を習慣化します。
人によっては毎日のウォーミングアップやルーティーンとしている基礎練習に組み込み、毎日毎日同じ時間だけそのフレーズの練習をこなします。
ギターの練習にゴールはないため、「このフレーズが弾けるようになった!」ということは実はあり得ないのです。今の時点では弾けるようになったつもりでも3年後にはもっと上手く弾けるはずですし、おとかぞくのレッスン生の中にもより上手に同じフレーズを弾ける人もいるはずです。
つまり、昨日の自分より上手くなることを目的とし、同じ課題を毎日の練習に取り組むことで、上達が止まることなくどんどん成長していきます。
7.本来の目的だけでなく、色々な視点で練習する
最後にご紹介する特徴として、1つの課題に対して色々な視点を持てる人も上達が速い傾向にあります。
例えばメジャースケールの運指練習を教わったとして、
・最初は左手の指を動かすフィンガリング練習
・次は右手のピッキングがオルタネイトになっているか確認
・慣れてきたらメトロノームに合わせてリズムトレーニング
・徐々にスピードを上げて速弾きトレーニング
・メジャースケールのポジションを覚えるといつかアドリブ演奏や作曲に繋がる
など、同じ練習でも多くの意味を持つものもあります。
他者から見ると同じ練習を繰り返しているように見える場合にも、ご本人の中では目的がどんどん変わっていき、様々な角度からの実力を身に着けているかも知れないのです。
最後に
いかがでしたでしょうか?今回はギターの上達が速い人のレッスンの受け方として7つの特徴を挙げさせていただきました。
中でも最も重要なのは「5.ミスに非常に敏感で、丁寧に練習をする」という項目です。
過去におとかぞくに5年以上も通ってくださった男性が、結果的にはギター・ベース・ピアノ・ドラムの4パートでライブに出られるくらいになったのですが、おとかぞくをお辞めになる際に私に言ってくれた一言が印象的でした。
「僕はおとかぞくで色んなことを習ったけど、ミスをせず練習することの大切さをたった1つ習っただけでも5年間通った意味があった」
この言葉は私の心にも未だに深く残っていて、今でも毎日レッスンの際に皆様に「丁寧に練習することの重要」をご説明させていただいております。
最後にもう一度だけ同じことを繰り返しますが、ミスをしてしまったということはミスのしかたが上手くなったということ。
必ず成功のみを繰り返す丁寧な練習が、上達への一番の近道です。