初心者コピーバンドが良いライブを行うために必要なこと/日本音楽能力検定協会

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みなさんこんにちは!今から音楽を始めたい超・初心者のための新宿バンドサークル「おとかぞく」です。

今回は初心者コピーバンドでもお客様を感動させる良いライブを行うために必要なことをご紹介させていただきます。

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1.無理のない難易度の曲を選ぶ

初心者コピーバンドにとって、ライブで演奏する曲を何にするかを考えることは非常に重要です。もちろん好きな曲を演奏すれば良いのですが、あまりにも無理のある難易度の曲だと演奏に必死になってしまい、お客様とライブを楽しむ余裕が生まれません。

プロのライブなどではもちろん難易度の高い楽曲を演奏している場面を見かけますが、それはプロの演奏家たちはそれらの曲を問題なく演奏できる力を持っているからです。つまり、プロの演奏家たちにとっても演奏する曲は「余裕がある」状態なのです。

ギターの速弾きなどをお教えする際によくレッスン生の方にお伝えするのですが、「速く弾こうと思っていたら速く弾けない」という視点が必要です。

例えばギター歴3か月くらいのレッスン生の方がいつもの基礎練習をなんとなくやっている場面で、もちろんご本人は「速く弾こう」などとは思っておらず、丁寧に練習をしているだけなのですが、今日体験レッスンに来たばかりのギター歴0日の人から見れば「あの人はとても速く弾ける人だ」と感じるわけです。

つまり速弾きとは「遅い人から見て速く感じる」だけで、弾いている本人から見れば「完璧に弾ける速度の範囲内」であり、速く弾こうとしているのではなく「完璧に弾ける速度が速くなった状態」なのです。

これと同様に、ライブで演奏するということは人前で演奏する、人に聞いていただくということですので、ある程度の余裕がなければいけません。

ギリギリで弾けるか弾けない程度の演奏は非常に聞き苦しく、お客様を不快にさせてしまいます。

そのため良いライブにするためにまず必要なことは、演奏難易度的に余裕のある曲を選ぶことが挙げられます。

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2.統一感のある選曲をする

初心者バンドにありがちなケースとして、メンバーそれぞれが好きな曲を1曲ずつ出し合って全部やろう!という選曲方法です。一見メンバーの意見を全て取り入れているので良さそうにも思えるのですが、お客様から見れば1曲目はAというバンドの〇〇という曲、2曲目はBというバンドの△△という曲、3曲目はCというバンドの□□という曲・・・という感じで何の統一感もテーマもなく、ただのカラオケを聞かされているような状態になってしまいます。

統一感のある選曲をするためには、

・同じバンドで統一する

・歌詞のテーマで統一する(恋愛ソング、応援ソングなど)

・季節で統一する(クリスマスソング、卒業ソングなど)

などが挙げられます。

趣味のコピーバンドなのでもちろん好きな曲を演奏すれば良いのですが、少し慣れてきたらお客様の視点も考えられるようになると、よりライブが良くなります。

3.テーマによって衣装を考え、統一する

衣装などのパッと見の視覚的な要素はライブの印象を大きく左右します。

複数のメンバーが同じ衣装で登場するだけでそのバンドのイメージは伝わりますし、バンドの方向性をより強く伝えるためにも衣装の統一は大きな意味を持ちます。

例えば優しそうな雰囲気を伝えたい場合に、バキバキの革ジャンやトゲトゲのアクセサリーをしていると優しい雰囲気が伝わりにくくなります。優しそうな雰囲気を伝えたければ淡い色のカジュアルなファッションの方が良いことは誰の目にも明らかです。

逆にロックで激しい雰囲気を伝えたいバンドの場合、バキバキの革ジャンにトゲトゲのアクセサリーで登場すれば、実際に音を出す前にバンドの雰囲気は十分に伝わるはずです。

かと言って、あまりに派手で豪華な衣装を用意する必要はありません。特におとかぞくは趣味の初心者サークルですので、ライブに向けて無理にお金をかける必要はありません。本来のバンド活動ではお金をかけて良いのはファンが増えて利益が上がるようになってからです。

まずはご自身が持っている服の中で、「色だけは揃えよう」「シャツで統一しよう」などのまとまり方でも十分に視覚的効果があります。

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4.立体的なMCを心がける

ライブ中に曲と曲との間などでボーカルが行うMCですが、お客様に向かった立体的なものを心がけましょう。

「立体的なMC」というものがピンと来ない方もいらっしゃるかと思いますので、逆に「立体的ではないMC」はどんなものかご紹介します。

・ボーカルが思ったことを喋っているだけ

・メンバー同士での意味のない会話

・プロの真似をして覚えてきたセリフを言っているだけ

このようなMCは誰の心にも届かず、独りよがりなものとなってしまいます。

ライブとはいわばバンドとお客様の交流です。全てのMCやパフォーマンスがお客様に向かって立体的に構成されているべきです。

メンバー同士で無意味に喋ったり、プロのアーティストのMCの真似をしてみたい気持ちも分かりますが、お客様からはきっと「あぁこの人はプロの真似をしているんだな」と思われているので、自分の言葉でしっかりとお客様に向かって話しかけるよう心がけましょう。

5.コール&レスポンスを強要せず、お客様を尊重する

前項の「立体的なMC」とは矛盾するようですが、ライブ中にコール&レスポンスをお客様に強要することは良いライブには繋がりません。これもまた「あぁこの人はプロの真似をしたいだけなんだな」と感じられてしまうからです。

あなたを見に来てくれたお客様はあなたを応援しに来た人であって、あなたの好きなバンドのファンの役をしてくれる人ではありません。

例えばあなたがONE OK ROCKが大好きで、ワンオクのコピーバンドでライブに出演するとします。それを見に来てくれたお客様はあなたのことが好きで応援に来ているのであって、ワンオク好きである必要もなければ、あなたのためにワンオクファンと同じ反応をしてあげる必要はないのです。

好きなバンドがライブでかっこいいパフォーマンスやコール&レスポンスをしていたのに憧れて、同じことをやってみたい気持ちは痛いほど分かります。しかし、その場にいるお客様はあなたのためにそのバンドのファンのフリをしてあげる義理はないのです。

客席の後ろの方でお酒を飲みながらゆっくりと見ていたい人もいれば、一緒に来たお友達とワイワイ喋りながらライブを楽しみたい人もいるはずです。

あなたの理想のお客様像を押し付けることなく、お客様ご自身が楽しみやすいように尊重してさしあげることが、良いライブを行う上で最も重要です。

6.「見ていただいている」という意識を持つ

初心者コピーバンドが良いライブを行うために、「見ていただいている」という意識をまず最初に持つことが重要です。

有名で人気のあるバンドなどはお客様に向かって「お前らー!」「行くぞー!」などと煽ったりしますが、それは既に大ファンで埋め尽くされた会場だから成立するのであって、友達が数人応援に来てくれた初心者コピーバンドではその関係性は成立していません。

あなたはライブを「見せてやっている」のではなく「見ていただいてる」のです。

例えば1曲の演奏が終わった後、おとかぞくでは必ず「ありがとうございます」と言うように指導しています。曲が終わった瞬間何も言わないと、お客様の視点に立つと「あれ?終わったのかな?拍手していいのかな?」という疑問が生じ気まずい沈黙が流れたり、知らない曲の場合は「まだ終わっていないのかも?」と思われたり、「すぐに次の曲に行くから拍手しない方がいいのかな?」と思われて一切拍手が起きなかったりします。

あなたにとってはバンドでコピーしたくなるほど好きな曲かも知れませんが、お客様全員がその曲を好きなわけでも知っているわけでもありません。

曲の終わりに「ありがとうございます」と必ず言うべきなのは、自分達の拙い演奏を聴いてくれたことへの感謝ももちろんですが、曲が終わったことを伝えられるのでお客様が拍手をしていいタイミングを掴みやすいというメリットもあります。

曲終わりの「ありがとう」だけでなく、MCやパフォーマンス、衣装や演奏の全てにおいて、お客様に見ていただいているという意識を持つことで、どの角度から見ても良いライブになります。

7.自分のことを誰も知らない前提で考える

前項の「見ていただいている意識」にも深く関係しますが、お客様が全員自分のファンである有名バンドとは違い、お客様のほとんどはあなたのことを知らないという事実を認識しておくことは非常に重要です。

おとかぞくライブは毎回ライブハウスが満員になるほど多くのお客様にご来場いただいており、しかも多くの方が出演者の友人やご家族であるため、皆様あたたかく応援してくださるため非常に盛り上がります。

しかしこれはおとかぞくライブの長所であると同時に、最大の短所でもあります。

なぜなら、本来は良くないライブだったかも知れないのに盛り上がってしまうからです。

楽器やバンドを始めたばかりの方がまずはバンドを組んでみてライブを楽しむという意味においては最高の環境と言えますが、今後バンド活動を外で行ったりファンを作りたいと考えている方にとっては、ある意味では勘違いしやすい環境となってしまうのです。

そうならないための考え方として「誰も自分のことを知らない前提」という意識が重要です。

楽器やバンドを始めた理由として、ほぼ100%の人が「有名なアーティストなどを見てカッコいいと思って憧れた」というスタートの方が殆どだと思います。

そのため、有名バンドの真似ばかりをしてしまい、実際のあなたとお客様との関係性では成立しないパフォーマンスやMCになってしまう場面があります。

例えば格闘技などで、あなたが明らかに格下の弱そうな相手と戦う時、あなたはきっと作戦など必要ないと考えるはずです。逆に、相手から見ればあなたは格上の強そうな相手であるため、勝つための作戦を考えるはずです。

しかし、考えてみてください。もしもあなたが相手を舐めることなくしっかりと作戦と立てたとしたらどうでしょうか?間違いなく勝つことが出来ます。

この考え方は良いライブを行う上で非常に重要です。

お客様全員があなたのファンであるはずだと思って行うパフォーマンスやMCは、知らず知らずのうちに横柄になってしまいます。

しかし、お客様全員があなたのことを知らない、もしくはあなたに興味がないという前提で考えておけば、パフォーマンスやMCは謙虚なものとなり、印象が良くなります。

しかもお客様の中にはあなたのことを好きで応援に来てくれている人もいるわけですから、その人に対しても謙虚な姿勢を見せることが出来れば素敵なライブになることは間違いありません。

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